好評いただいてる世界の英語教育事情の第5弾は「カタール」です。
こちらが一覧になります。
中東はやはり日本人自ら情報を発信している人が少なく、なかなかその国について知る機会は多くありません。
ましてや、そこでの英語教育の情報(日本語による)ってほとんどないのではないでしょうか?
カタールでの英語教育を通して、現地の生活も垣間見える記事をカタール在住のタマルさんに執筆していただきました。
とても興味深い記事になっていますので、ぜひ読んでみてください!
目次
自己紹介
こんにちは、カタール在住のタマルです。
タマルとは、カタールの公用語のアラビア語で、デーツ(ナツメヤシの実)という意味です。
デーツの木はあちこちに生えていて、カタールの生活には欠かせない実なのでニックネームに選んでみました。
カタールに住んだきっかけは、国際結婚の後主人の仕事の関係です。
そして子供2人を連れてカタールのドーハにやって来ました。
住み始めて早くも2年が過ぎました。
専業主婦の私はほぼ引き篭もり状態ですが(笑)、子供達は馴染むのが早く、近所の子供たちと遊び回る毎日です。
子供の順応性や好奇心って親から見ても羨ましいです!
カタールについて
カタールは、中東のアラビア湾に付き出たとっても小さな半島です。
出典:https://ja.wikipedia.org/wiki/カタール#
そもそも、カタール?え!?どこ?と思われた方、「ドーハの悲劇」と聞くと、何となく聞き覚えがあるのではないでしょうか。
ドーハはカタールの首都です。
そんな馴染みの無い、地味な印象のカタールですが、実はこの国、意外に凄いんです。
古代から、真珠取りで栄えていたカタール。
しかし、日本の養殖真珠が世界を席巻したことにより、カタールの真珠産業は衰退。
そのまま貧しくなるのかと思いきや、なんと天然ガスが発見されたことにより、一気に経済は上向き、世界一のお金持ちと言われるまでに潤いました。
スペインのバルセロナ、フランスのパリサンジェルマンなど、名だたるサッカーチームのスポンサーになったり、2022年ワールドカップ開催国になったりしているんですよ。
また、日本からヨーロッパ方面へお得に行ける、国営カタール航空は5つ星エアラインとして有名です。
出典:https://ja.wikipedia.org/wiki/ハマド国際空港
こんな飛ぶ鳥を落とす勢いのカタールですが、昨年サウジアラビアなどの周辺国から突然断交されてしまいました。
現在も収束する兆しは無く、目が離せない状況となっております。
色々と留意点がありますが、主だったものとして、公共の場でお酒や豚肉などの飲食が禁止されているのもその1つです。
カタール人の伝統衣装は、女性は黒、男性が白のシャツドレスです。
特に男性用の白い生地は、日本製が人気です。
フォーマルからカジュアルシーンまでこの衣装一枚はおるだけ、優れものファッションでもあります。暑
そうに見えますが、強い日差しと埃を避け、実は快適なのだとか。
出典:カタール情報誌MARHABA.QATAR
カタールのドーハはこんな街
私が住むのはカタールの首都ドーハです。
小さな国な上に、国土のほとんどが砂漠なので、だいたいの人が首都ドーハに住んでいます。
市内にはショッピングモールが沢山あり、日本のダイソーや、フランスのスーパーマーケットのカールフールやモノプリがテナントで入っています。
市内の交通手段は、ズバリ車です。
現在、電車は無く、バスは出稼ぎ労働者が多くて、運行状況も効率が悪いと聞き、利用したことがありません。
道路にも歩道がなかったり、一年のほとんどが気温40度以上、埃っぽい日も多いので、徒歩や自転車での移動は危険です。
ということで、首都でありながらも、車が無いと非常に不便な生活です。
こんな街って知っていましたか?(笑)
カタールの主要言語
主要言語はアラビア語と英語です。
人口約200万のうち、カタール国民は約20万、外国人約180万と、とにかく外国人が多いです。
店の店員、病院の受付、先生、看護士に至るまでがフィリピン人やインド人なため、英語が出来ればオッケーです。
しかし、官公庁への提出書類はアラビア語ですし、役所や公立の病院窓口などはカタール人が対応する事が多いのが現実です。
そしてあちこちたらい回しになる事が多いため、やはりアラビア語が出来るとスムーズに進むんだろうな、と実感しています。
カタールの英語流通度
人材、食品から工業製品に至る品々、企業、海外から沢山進出していますので、英語が広く使われています。
企業への就活にも英語が必須です。
商品パッケージ、標識、インフォメーション、ほぼ全てアラビア語と英語のニカ国語表記です。
テレビもニカ国語放送や、衛星放送で欧米のニュース番組BBC、ABC 、CNN、FOX ニュースなどが無料で見られます。
そして映画番組も字幕付きで沢山見られます。
英語に触れる機会が多いからか、子供からお年寄りまで、英語アラビア語のバイリンガルが驚くほど多いです。
出典:Facebook Qatar Carrefour
カタールの英語教育熱
ということで、就職や日常生活に英語は必須ですので、小さい時から英語教育には力を入れているご家庭が多いです。
母国語であるアラビア語よりも英語よ! と仰るアラブ人ママ友も多いです。
そして、カタールの学校、公立の場合は小1から英語が必修、授業はアラビア語中心です。
教育を大切に考えている家庭では、英語を学ばせるために私立学校に行かせています。
私立学校はほとんどが欧米のカリキュラムを取り入れていたり、国際バカロレアの認定校であったり英語中心です。
ただし、公立が無償なのに対し、私立は高額なので、裕福、もしくは会社からのサポートが無いと厳しいです。
しかし、学校がインターでなくとも、英語が身近なのがカタールの良いところです。
テレビを付ければディズニーチャンネルや、ニッケルオデオンが英語で無料で見られます。
外出すれば、フィリピン人やインド人店員と英語で話さなければなりません。
子供社会も多国籍なため、遊びの場でも英語を使う機会が非常に多いです。
そのため英語教育熱が低くても、子供が勝手にどんどん英語が話せるようになれるかもしれません。
カタール人の英語力
地元カタール人でさえも英語が話せないと日常生活にも支障があるくらいなので、英語力はかなりあるでしょう。
「学校は公立か私立か」「属しているコミュニティ」などで英語レベルに個人差はありますが、間違いを恐れずみんなよく喋ります。
まとめ
カタールでは、特にアラビア語を強要されることなく、英語が普通に通じます。
カタール人も個人差はありますが、英語を話します。
英語が出来ないと日常生活が厳しいので、アラビア語よりも英語が第一公用語に感じます。
ですが記事にも書きましたように、カタール人やアラブ人が寄れば途端にアラビア語世界に切り替わりますし、役所や公立の学校、病院でスムーズに物事を進めたいというのであれば、アラビア語が話せると良いなと思います。
実際に住むまではカタールってどこ?アラブ世界?イスラム圏って何だか謎!って思っていましたが(今もそれは変わりませんが)、英語が通じ、世界中から人・モノ・情報が入って来ていて、意外とオープンだなと感じています。
以上になります。
ここまで読んでくださりありがとうございました!
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いかがだったでしょうか?
日本人にはまだまだ馴染みのない国、カタールについて英語教育を通して少しは知ることができたのではないでしょうか。
このブログでは引き続き各国の英語事情を随時アップデートしていきます。
次回は北欧デンマークを予定しています!